パラパラ画は結婚式などのお祝いごとの演出の一環として利用されることが多いイメージですが、今回は故人や先祖を供養する霊園の紹介動画をパラパラ漫画にて制作したので、振り返りを記していこうと思います。

お墓参り文化の薄れ

お墓参りの画像

近年、文化・伝統・信仰など形が無いものに対する意識や価値観が薄れ、形ある物に重きを置いた傾向が高まっているのは私も感じることがあります。霊園・墓石業界も例外ではなく、現代の日本人の「お墓参り」や「先代供養」に対する価値観が変化し墓じまいをする人やお墓を持たない人が増えています。

このような「価値観の変化」に伴って、故人を供養する霊園のイメージも変えていき、それをパラパラ漫画という形で広告動画を発信したい、というご依頼を、はびきの中央霊園様からいただき、制作をする運びとなりました。

今回制作したパラパラ漫画作品について

今回制作したパラパラ漫画動画がこちらです。ストーリー構成から納品まで一括担当させていただきました。本編では、主人公である女の子が成長し、家族を持つ中で、亡くなってしまった祖母との関係を、お墓参りをする様子を入れて描いていく内容となっています。

作中で複数回登場する「メッセージを描くための鳥型のカード」は、霊園で実際に取り扱っているものということで、ストーリーのキーとなる描写として盛り込んでいます。また園内からの展望、子供連れの家族が利用できる施設なども実物に寄せて描かせていただきました。このような描写は、フルカラーで制作することで上手く表現できたと思います。

「お墓参りは行事」というよりも自分の近況を報告したり、亡くなった親族・先代たちのことを思いながら、同じひと時を過ごすような「身近な行い」である、という価値観を依頼者様と話し合い、実際のストーリーに込めました。

パラパラ漫画の可能性の広がり

パラパラ漫画の用途拡大

今年度に入ってから、故人、霊園、犯罪防止などのテーマを扱う機会が増えてきました。言葉だけ聞くとネガティブな意味合いをもつテーマですが、これらのテーマを実写で表現しようした場合、ビジュアル的につらいものがあります。しかし、パラパラ漫画をはじめとする手描きアニメーションは、このようなデリケートな表現も柔らかく表現することができるため、ネガティブなテーマでも非常に有効な発信方法であると感じました。

パラパラ漫画制作を始めたころは、このようなアニメーションを作るとは思いもしませんでしたが、パラパラ漫画が様々なシチュエーションで使用できるという、「可能性の広がり」を感じました。

今後もパラパラ漫画の用途が広げらるよう、技術を磨いていきたいと思います。

パラパラ漫画制作をご検討の方へ

パラパラ漫画制作所ではビジネスで使用できるパラパラ漫画の制作を行っています。ストーリー構成からアニメーション制作まで一括で行っていますので、お気軽にご相談下さい。