今回は「子どもの貧困問題」を解決するために寄付を集う団体様のご依頼で制作したパラパラ漫画について記していきます。社会問題を扱うケースはあまり多くないので、とても新鮮な気持ちになると共に、私の原点についても関わってくるテーマですので、私の過去も触れつつ紹介していきます。

子どもの貧困問題

現在、日本では子どもの7人に1人が貧困であるといわれています。1980年頃から上昇が続いており、先進国では最低の水準とされています。住むところが無い、食べ物が無いとまではいかないまでも、充実した教育環境や安心できる生活環境に身を置くことができず、社会から孤立したり、将来の選択肢が限られるなどの立場に陥ってしまう可能性が高いとされています。これらの問題を解決するために活動する団体が存在し、「寄付」はその取組みの一環であり、市民が身近にできる貢献方法といえるでしょう。

私がパラパラ漫画を作るきっかけになったのは「社会問題」に興味を持っていたことがとても大きな要因です。会社員時代に自主制作でパラパラ漫画を作る日々を2年ほど送っており、寝るまでの間ひっそり描き続け、「高齢者の孤独」、「貧困」をテーマにした作品を作りました。これらの作品には特別な思入れがあります。

パラパラ漫画の持つチカラ

パラパラ漫画が持つチカラである「人の心を動かす」という特性は、社会問題の認知及び人々の実際の行動へ繋げる効果が期待できます。実際にこれまでたくさんの作品を作る中で、「作中テーマに興味を持つようになった、考え方が変わった」という声をいただきますし、広告によってコンバージョン獲得に繋がった実績もあります。

とはいうものの、パラパラ漫画はただの「動画」に過ぎず、実際の社会で大きなムーブメントを起こすには様々な分野のプロフェッショナルがこの問題に関心を持ち、共創することが必要になると思います。

今作のストーリーはシングルマザーとして頑張っているお母さんが仕事で家を空けている間の姉弟の様子にフォーカスを当てた作品です。主人公は小学生低学年の姉で、本当は新しい文房具が欲しかったり、お父さんと過ごしたいという思いを持ちつつも、弟の前では「お母さんの代わり」をしようと努める姿を描いています。実社会でもこのような家庭はたくさん存在し、実際に苦しんでいる子どもへ救いの手を差しのべる必要があります。

2024年11月現在、岐阜県の美術館さんとコラボでパラパラ漫画の「分かりやすく伝える力」の実証実験を行っています。物事の歴史や成り立ちを幅広い年齢層の人に理解できる映像であることを実証しようとしており、アンケート回答では非常に高評価をいただいています。このようにパラパラ漫画が持つ性質を徐々に解明・実証することで、社会問題の解決のツールとして役立つ時が来れば幸せだと思います。

パラパラ漫画制作所では広告や自社PRを目的とした、企業・法人向けパラパラ漫画制作のご依頼をお受けしております。カラー、モノクロ、紙アナログ、デジタルなど様々なパターンに対応しております。お問合せは下記ボタンから!